エルケアル 

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乳がん治療と生活の質(QOL)について

      2016/09/06

タオルと石鹸

QOL」という言葉をご存じですか?

乳がんをはじめがんの治療の中であなたも、時々耳にすることがあると思います。

「乳がん」になってから、治療を行っていくうえで、心や身体に辛いと感じることも度々あると思います。

治療はきつくて当たり前。

がん患者は痛みや苦しみを背負って生活するのが当たり前。

本当にそうでしょうか?

今、がん治療に限らず、大きな病気をした人の生活の質が問われています。

私たちは、生活の中で、痛みや苦しみがあると生活の質が落ちてしまいます。

ですので、「乳がん患者」である私たちは、どれだけ生活の質を落とさず、普通に生活できるかが重要になってきます。

今回は、生活の質「QOL」についてお話しします。

 

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■生活の質「QOL」を高く保つ必要性

生活の質とはどういうことでしょうか?

例えば、同じ病気による日常生活で、薬などに頼らずに痛みを感じながらでも我慢して生活していくのと、薬など痛みを和らげることで少しでも我慢を強いられることがない状態で生活していくのとでは、生活の質という点ではどちらが生活の質が高いのでしょうか?

痛み、辛いという気持ち、生活への制限、痛みに対する不安などの点では後者の方が生活の質が高いということになります。

「QOL」とは?

QOLとは「quality of life」を訳した言葉ですが、近年の医療現場では、QOL(生活の質)が重要視されています。

特にがんの治療では他の病気に比べ治療が長引く傾向があるため、特に重要視されています。

「生活の質」という表現は非常に漠然としていますが、皆さんが心身ともに健康で、特に痛みや苦痛がなく普通に生活している状態というのは、生活の質が良い状態(QOLが高い状態)と言い換えることができます。

逆に身体に不調があったり、精神的に病んでいる状態は生活の質が悪い状態(QOLが低い状態)と言い換えることができます。

つまり、がんによる直接的な痛みや苦痛だけでなく、がんの治療に伴う痛みや苦痛までをも和らげることが重要視されているということです。

これは身体的な痛みや苦痛だけでなく、精神的なストレスのケアなども総合的に含まれます。

従来の医療現場では、痛みや苦痛は病気なんだからある程度仕方ないとされてきましたが、近年ではできるだけ痛みや苦痛を和らげ治療に専念したほうが治療効果が高いことがわかっていますので、QOLをできるだけ下げないように緩和ケアが行われます。

病院によっては緩和ケアチームが設置されていることもあり、医師・看護師・薬剤師・カウンセラーなどが、身体と心の痛みや苦痛を和らげるために、お薬の処方やカウンセリングなどを行います。

緩和ケアは、一昔前は終末期(ターミナルケア)の患者に対し行われていましたが、現在では治療の早期の段階でも受けることができます。

日本人は我慢強い人が多いのですが、痛みや苦痛は早い段階で主治医や看護師に伝え、緩和ケアを受けることで、QOLが高い状態で治療を受けることが大切です!

治療によってもたらされるもの

通常であれば、病状の改善であり病気の治癒であることでしょう。

しかし、乳がんが遠隔転移を起こしてしまうと「完治はのぞめない」と宣告されてしまいます。

では遠隔転移を起こしてしまった患者さんは何も治療がないのか?

何を目標に生きていけばいいのか?

ということになります。

完治が無理でも、少しでも長く生きていきたい(延命治療)ための治療が行われ、あちこちに現れる痛みを取り除くための治療が行われるのです。

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生活の質をよりよい状態に保つ(QOLの維持)

乳がん患者さんが転移によって出てくる痛みなどを少しでも取り除く治療というのは、それによってがん細胞が死滅する訳ではなく、日頃の生活をどれだけ病気の症状から来る痛みや辛さから解放されて行えるかを目標にしたものになります。

痛みや不快な症状を減らすことも、精神的な悩みの相談やサポートを受けることもQOLを意識した治療の一つになります。

苦しい思いだけしてがんと闘うのは違うと思う

どんなに苦しい治療も手術も抗がん剤治療も病気が治ってほしいと思うから耐えられるものだと私は思います。

では、がんと闘う姿を間近で目にする家族は苦しむ患者をどのような思いで見守るのでしょうか?

ここから先は、私個人の思いと考えに基づくものですので、違う意見の方々もいらっしゃることを承知で書かせていただきます。

私はがん患者を持つ家族の立場にいるわけではありませんから、勝手な考えですが、病と闘っている本人にこれ以上辛く苦しい思いをしてほしくない。

もう十分頑張ったからこれ以上頑張らないでもいいよと声をかけてあげたいです。

その反面、少しでも長く生きてほしいし、治療が苦しくてもいつまでも私たちの前から姿を消さないで欲しいとも思ってしまいます。

相反する思いです。

QOLを考えた治療とは?

そんな時に思うのがQOLの維持です。

もちろん少しでも長く生きるために延命治療を受け続けてほしい。

でもそのために必要以上の痛みを感じなくてすむのなら少しでも痛みを取り除く処置をしてほしい。

それは病状に関しては痛み止めであったり、麻薬系のお薬であったりすると思います。

精神的なことも含めると、ホスピス(緩和治療や終末期医療(ターミナルケア)を行う施設のこと)医療の必要性も大きくなってくると思います。

ターミナルケアの理念も時代とともに変化してきています

ひと昔前は終末期医療(ターミナルケア)といえば、末期がんの患者さんしか関わらない医療だと思われてきたところもあると思います。

しかし最近では、早いうちからがんとの闘いによるストレスを少しでも減らすという目的のため、希望される方も利用される方も増えているようです。

そのことについては、私もとても興味があります。

また詳しく書きたいと思います。

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[記事公開日]2015/12/26
[最終更新日]2016/09/06

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