乳がんになったとき、自分が「トリプルネガティブ」でステージⅢcと知りました。
目の前の治療や費用面のこと以外で気になったことはずばり「転移」についてです
以前リンパ節の転移については少し触れました。
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乳がんだけでなくてもがん細胞が転移する性質を持つ以上、避けては通れない問題です。
「乳がん」「転移」で調べると転移の場所で圧倒的に多いのが
・骨
・肺
・肝臓
・脳
の4つです。
私が度々自分で気になって転移を疑ったのが骨です。今回は骨の転移について書こうと思います。
■骨転移について
骨の転移について思ったことです。
私の場合
乳がんの標準治療ともいえる
- 「抗がん剤治療」
- 「放射線治療」
- 「ホルモン治療」
を一通り体験しました。
トリプルネガティブなのになぜホルモン治療なのか?
このことについては、以前書きました。
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乳がん、「トリプルネガティブ」追加の治療は「ホルモン療法」
治療がひと段落して、少しずつ以前と同じように生活を送れるようになってきたと思いました。
事実、告知を受けた時、抗がん剤治療を受けた時などからすると「身体的」にも「精神的」
にも負担はかなり減りました。
今現在も、お薬を飲んでいなければ完治したと錯覚するくらいです。
では、苦しい治療さえ終われば完全にもとの生活に戻れるかと言いますと、それがそうもいかないのです。
どこか痛くなる度に
「乳がんがどこかに転移したのかも」
と考えてしまうようになりました。
治療を受ける前の色々な不安は、受けて見て解消されてきたのに対して、「転移」に関する不安だけは大きくなる一方でした。
これには参りました。
背中や腰が痛い、これはきっと骨への転移かな?
食欲なくてお腹が張った感じがする、肝臓への転移かな?
息苦しい気がするし、変な咳が出る、肺への転移かな?
目まいがするし頭が痛い、脳への転移かな?
こんな感じなのです。
実際は慣れない姿勢をとって筋肉痛になったり、風邪症状の一部だったりと乳がんにかからずとも誰でもが起こりうるような症状ばかりでした。
でも乳がん患者にとって、普段なら気にもならないような症状が大きな不安となってのしかかってくるのです。
ましてや私のように進行乳がんと診断された者にとってはなおさらです。
この時改めて痛感しました。
私って乳がん患者だったんだなあ。
だからと言って気になる症状は放っておくわけにはいきません。
本当の「転移」の可能性もあるのですから。
主治医にしてみれば、なんて気にし過ぎる患者なのだろうとあきれるほどだったと思います。
しかし一回一回の受診での私の訴えを親身になって聞いてくださり、すぐに検査やお薬など対応してくださいました。
不安は調べてみて解消すればいい
「様子を見ましょう」とおっしゃるドクターもいらっしゃるかもしれません。
しかし、私の性格を把握しておられたのかどうかはさておき、主治医はすぐ行動に移して、私の精神的負担を取り除いてくださいました。
患者さんの中には
(検査ばかりされる。お金もかかるのに)
と不満に思われる方もいらっしゃるかもしれません。
でも私は不安な思いを抱えて生活するのは苦痛でたまりませんでしたので、気になったら即効で調べてくださる主治医のやり方がすきでした。
時には私の方から
「せんせい、骨シンチやってみたいのですが」
などと頼み込んだこともあります。
その時もその検査を受けるメリットとデメリットを教えてくださいました。
ドクターの意見も聞きつつ最終的に私が決めるということが多かったように思います。
骨転移とは?
乳がんの遠隔転移の30%が骨へのものだと言われています。
血液の流れにのって乳がん細胞が骨に移り、そこで分裂・増殖します。
骨にあっても「骨のがん」ではなく、あくまで乳がんですので、乳がんの治療を行うことになります。
乳がんの場合の骨転移は肘から先の腕や手、膝から下の脚や足の骨にはほとんど転移は起こらないと言われています。
痛み
骨転移の部位に応じて現れる痛み。
- 腰椎→腰痛
- 胸椎→背中の痛み
- 大腿骨→股関節や太ももの痛み
- 上腕骨→腕の痛み
数日にわたっても痛みが消えないような場合はドクターに相談したほうがいいかもしれません
骨折
体重のかかる部分の骨が弱くなるために骨折を起こすことがあります。
骨折してしまいますと、激しい痛みを伴いますし、骨折の場所によっては生活していく上で大きな支障が出てしまいます。
歩けなくなったり、寝たきりになったりすることもありますので、甘くみてはいけない症状ですよね。
他の症状
脊椎転移などで脊髄が圧迫され、手足のしびれや麻痺がおこることもあります。
乳がんが転移した骨からカルシウムが溶け出し、血液中のカルシウム濃度が高くなる「高カルシウム血症」になることもあります。
- のどが渇く
- むかむかする
- 尿の量が多くなる
- お腹が張る
- 便秘気味になる
- なんとなくボーツとする
などの症状が出てきます。
放っておくと脱水症状が強くなり腎臓の働きがダウンしてしまいます。
私の気になったこと
私の場合、乳がんになってから1年半くらい経ったときに左の背中がとても痛くなりました。
背骨の真ん中あたりをこぶしで叩くと鈍痛が走ります。
せっかちな性格の私が、それでも2週間は様子を見ました。
どんどんひどくなっていく感じはないものの、痛みが持続します。
心配になって受診し、レントゲンを撮ってもらいました。
結果は大丈夫!異常なし!でした。
痛みが出た前後に筋肉痛になりそうなことはなかったです。
やはり転移かもという思い込みがあったために痛みも続いたのかもしれません。
「病は気から」とはまさにこのことですね。
でも、本当に転移だということもありますので、気になる症状が出たらこれからもきっと受診すると思います。
骨転移を疑ったときの検査と治療についてはこちらです。
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