更年期障害には身体の不調だけでなく、心の不調、精神的なものもたくさんあります。
身体の不調よりも、こちらのほうがしんどい、つらいという場合も多いようです。
心と身体がどちらも健康でなければ、本当の健康的な生活は送れません。
更年期には、自分の力ではどうしようもない、対応できない感情や心の変化が現れます。
それが普通に起こることを理解して、その中で少しずつでも対応していけたらいいなと感じます。
更年期障害で起こりうる心の不調にはどういうものがあるのでしょうか?
目次
精神面や心の不調となる症状
精神的に不調を感じたり、心が落ち込むような症状はいくつもあります。
これが更年期障害のせいで起こるのには、女性ホルモンの分泌が急激に減少するからです。
感情のコントロールができない
何気ない家族の一言に傷ついたり、腹が立ったりして、自分の感情が爆発してしまうことも多々あります。
自分では何とも思っていないことや、周囲は悪気もないことでさえ、自分に対して責められているように感じたり、被害者意識が強くなって、落ち込みがひどくなったりします。
イライラする
ただ何となく、訳もなく、イライラしてしまいます。
更年期になって、卵巣の機能も低下します。
それによって、女性ホルモンの分泌量も低下してしまいます。
この女性ホルモンのエストロゲンには「気持ちを穏やかにする」という作用があるので、これが減ってしまうと、身体の様々な不調を引き起こすだけでなく、イライラなどの精神症状が強くなるのです。
やる気が起きない
今まで当たり前にできていたことが急にできなくなることもあります。
家事などの物事に手がつかなくなったり、食事や洗濯すらもやりたくなくなって、家族や周囲が戸惑ってしまうこともあります。
更年期障害という事情を理解してもらえていないと、
「怠けている」
と思われて文句を言われたりして、精神的にますます追いつめられることにもなります。
何をするにも面倒だし、おっくうになる
ささいなことで不安になる
普通は不安感というものは、原因があって初めて発生します。
あれをどうしよう?
これはどうなるのかしら?
などのあれやこれやという原因が存在します。
しかし、更年期障害で起こる不安感には、明確な原因がない場合が多く、悩みもないのに、不安な気持ちになったり、焦りに似た気持ちが起こるのです。
これもホルモンバランスがくずれていることが原因で、ひどい場合は「うつ症状」を引き起こしたり、パニック障害につながります。
何でもないことで涙が出る
これは感情のコントロールが効かないというのにも似ています。
更年期という時期には、
- 親の介護
- 子供の独立
- 親しい人の死
など、精神的に負担を感じる出来事が重なることが多く、簡単に人に話してすっきりという内容ではないため、一人で抱え込んでしまうこともあります。
誰かに話して、感情が高ぶって涙が出た。
話してすっきりした。
というのなら問題ありませんが、すぐに泣いたり、なかなか涙がとまらず、泣き続けるようだと、心だけでなく身体への負担も大きくなり、健康を損ねてしまいます。
家庭環境の変化による心の変化
更年期を迎えるくらいの年齢の女性の夫になる人は仕事で忙しい世代か、つきあいつきあいで家庭を留守にするような立場の人であることも多いです。
ちょっとしたことで気持ちが沈みがちな時期に、夫婦の会話がなかなかないと、ストレスもたまりますし、夫婦仲がぎくしゃくしてしまう場合もあります。
また、子供が巣立ってしまって、心にぽっかり穴があいたような寂しさを感じる場合もあります。
それまで、忙しかった子育ての環境から急に時間がたくさんできると、趣味などがあればいいですが、そうでなければ虚しさを感じることもあるでしょう。
更年期障害のときに起こる、精神的な症状や心の変化についてお話ししましたが、このほかにも色々な状態ができわきます。
身体の健康と違って、心の状態については、外側から見てもわからないですし、
(こんなことを話してもわかってもらえない)
と自分だけで抱え込んでしまいがちです。
どこにも持っていきようのない感情でも、その時の受け止め方や対処法を知れば、気分的に楽になりますし、悩む時間も短くてすみます。
その方法を一つずつ知っていくことで、穏やかな生活を手にいれましょう。
更年期障害の身体への症状については、こちらからどうぞ
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