更年期障害と一口に言っても、症状は人それぞれです。
病気とは言えないような軽い症状から、これは本当の病気なんじゃないの?と思うくらいつらい症状まであります。
普段、更年期でなくてもでる症状もあります。
逆に、更年期障害の一つだと思い込んでいた症状が実は病気だったという可能性もあるのです。
体調の不調や精神面での不安が色々でてきて悩むことも多いと思います。
今回は、更年期障害では身体にどんな症状が出てくるのかを考えてみたいと思います。
目次
更年期障害の身体の不調
更年期障害の症状は身体に現れるものと精神面にあらわれるものとあります。
今回は主に身体に現れる不調についてお話ししたいと思います。
ホットフラッシュ・のぼせ・ほてり
更年期障害の代表的な症状の一つで、この症状で悩まされる女性は大勢います。
このホットフラッシュは血管運動神経症状のひとつで、場所や時間に関係なく起こります。
すぐに症状が治まる場合もありますが、何時間も不快な症状が続く場合もあります。
多いのは頭や顔が熱い、熱く感じるというもので、上半身だったり、身体全体だったりと現れ方は人さまざまです。
びっくりするほどの汗をかく場合もあります。
耳鳴り・めまい
更年期障害のつらい症状の多くは自律神経のバランスがくずれることで起こります。
めまいや耳鳴りもその一つです。
身体がふわふわして地に足がついていないようなめまいもありますし、天井がぐるぐる回るようなめまいもあります。
病気が原因で起こるめまいに比べて症状は軽めのことが多いです。
周囲が静かなときに耳の中で「サーッ」とか「ザーッ」という雑音のような音がしたり、「キーン」という耳鳴りが起こることもあります。
手足の冷え
顔のほてりやのぼせなどのホットフラッシュと反対の症状のようにも思えますが、この手足の冷えも自律神経失調症の一つの症状である血行が悪くなることによって起こります。
年齢を重ねることで、体温が低くなると基礎代謝の量も減るので太りやすくなるということにもつながります。
動悸・息切れ
更年期障害では、全力で走ったわけでもないのに、胸がドキドキしたり、息が切れたりすることもあります。
ゆっくり歩いているときや横になってじっとしているときでさえドキドキしたり息苦しくなることもあり、不安になりますよね。
私なんて、意味もなく胸がドキドキしてくると、
(これって、心臓が悪いんじゃないのかな?)
(命に係わるんじゃないのかな?)
と妄想が膨らんで、その気持ちだけで押しつぶされそうになってしまいます。
事実、抗がん剤の副作用を受けていたときに、息切れがひどくて、数歩歩いても全力疾走したくらいに息苦しかった時期がありました。
(病気でなく、薬の副作用で死んでしまうかも・・・・・)
と本気で不安になったくらいです。
更年期障害の動悸や息切れは、女性ホルモンであるエストロゲンが減少することが関係しています。
このエストロゲンの分泌に関する指令を出している視床下部というところが、自律神経のコントロールも行っているのです。
エストロゲンが減少すると、視床下部が混乱して、自律神経がうまく働かなくなるのです。
肩こり
肩こりなんて更年期障害でなくても出てくる症状ですよね。
日々の生活での姿勢や、趣味や家事、読書でさえ、一つのことをしばらく続けていると、う~んと伸びをしたり、肩を回したくなるくらい筋肉が固まっているのを感じるものです。
更年期障害の肩こりの原因はやはり女性ホルモンの分泌が減ることによって起こります。
ホルモンって凄いもので、筋肉だけではなく、臓器や神経などにもたくさんの影響を与えます。
この場合は血液の流れに影響が出ます。
血液が流れる量が減ったり、うまく流れて身体の中を回らないと、筋肉に酸素や栄養がきちんと行き届きません。
栄養や酸素が十分に運ばれないと筋肉は硬くなるんです。
これが更年期障害で起こる肩こりの原因です。
不眠症
睡眠の悩みが出てきます。
次のような状態があれば睡眠障害かもしれません。
- うまく寝付けない、寝付くまでに時間がかかる(入眠障害)
- 夜中に何度か目が覚めてしまう、覚めた後なかなか寝付けない(中途覚醒)
- 起きようと思った時間よりも早すぎる目覚め、2度寝しようとしても寝付けない(早朝覚醒)
- 睡眠時間はたくさんとれているはずなのにぐっすり眠れた気がしない、熟睡できていない感じ(熟眠障害)
もともと睡眠障害は男性よりも女性に多く、年齢を重ねるほどに増える傾向にあります。
閉経前後の更年期には特に何かしら睡眠に対する悩みが出てくるようです。
肉体的な変化が原因のこともありますが、生活の中でのストレスや精神的な不安感なども大きく影響することがあります。
ほてりなどが寝ていても起こるため不眠になる場合もありますし、精神的にイライラしたり、落ち着かなかったりして眠れない場合もあります。
更年期障害の不安感やうつ症状、家庭内や職場などの環境からくるストレスも原因になります。
また、女性ホルモンの分泌が減ることで、「眠たくなる」こと自体が少なくなってきます。
便秘
女性に多い便秘ですが、更年期障害の場合は女性ホルモンの影響が大きいです。
まず、女性ホルモンの分泌が急激に減ると、身体の中の粘膜に潤いがなくなっていきます。
そして、ホルモンバランスがくずれることで、腸の動きも弱くなってきます。
年齢的にも運動不足になりやすい時期でもありますね。
そういう私も最近運動していないので、ちょっと焦っています。
このままではよくないなと感じます。
軽い運動は気分転換にもなりますし、身体にもいいことは誰だってわかっていますよね。
でも気負って「運動しなくちゃ」と思うとそれが逆にストレスになってしまうかもしれません。
ということで、私はお風呂の中で伸びをしたり、お風呂からでたら柔軟したりストレッチしたりという、生活の中でいつもよりすこーしだけ身体を動かすというところからやっています。
頭痛
ホットフラッシュと並んで多い症状です。
更年期障害での頭痛はホルモンの分泌が減って、自律神経が乱れることにより脳への血流が滞ることで起こります。
血液の流れって大切なんですね。
血管は人間の身体の全身にめぐっています。
栄養や酸素をうまく運んでくれないと身体のあちこちに不調が出てしまうということです。
脳に送られる血液だって重要なんです。
うまく血液が循環しないと、頭痛につながるんです。
尿トラブル
更年期障害で起こる症状としては、おしっこが近くて何度もトイレに行きたくなる「頻尿」や、ふとしたときにおしっこが少量もれてしまう「尿もれ」「尿失禁」などです。
年齢を重ねると誰にでも起こりうることです。
- 骨盤底筋という筋肉が衰える
- 女性ホルモンの減少
- 自律神経の乱れ
などによって膀胱が、必要以上に収縮してしまうため、おしっこをためる場所(膀胱)や、おしっこが通る道(尿道)の粘膜が萎縮してしまうことで、おしっこをしたいという気持ち(尿意)を感じやすくなります。
また、立ち上がった瞬間やくしゃみをしたときにおしっこがもれてしまうこともあります。(腹圧性尿失禁)
おしっこをしたくてトイレに駆け込むけど間に合わずもらしてしまうということもあります。(切迫性尿失禁)
いかがでしょうか?
更年期障害で主に起こりうる身体への症状をご紹介しました。
精神面での症状はまた別記事でご紹介しますね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
感想やご意見など、どんなささいなことでも気軽にコメントくださいね。