ちょっと飲み会で明け方まではしごした、友達と徹夜して遊びまくった。
寝ないで遊び歩いても、少しくらい睡眠を削っても、2~3日くらい徹夜しても、その後まとめて寝ることでまた体力も戻る。
仕事がどんどんハードになってきて睡眠時間が削られている。
これらをただの寝不足だと思い込んで日々の不調を見て見ぬふりしてはいませんか?
少し寝だめをすれば解消できていた疲れや不調が、だんだん解消されなくなってきたら要注意です。
それはただの「不眠」という状態から「不眠症」という一つの病気に移行しているのかもしれません。
怖いのはそのことに自分自身気づいていないということです。
今回は「不眠」と「不眠症」の違いや状態についてお話しします。
目次
不眠と不眠症の違い
不眠も不眠症も睡眠に関する不調の一つですが、不眠と不眠症は違うものです。
不眠は睡眠がとれていないという状態で、原因になるものを取り除くことで改善しますが、不眠症は病気です。
不眠の状態
眠れないとか眠りに関する問題がある場合、それを解消できているか、ずっと問題として悩みとして引きずっているかで違ってきます。
私たちは普段の生活の中で、何でもないことが原因で眠れなくなったり、しっかりとした眠りを妨げる環境に陥ることが多々あります。
例えば、お隣の帰宅した車のエンジン音が気になってちょくちょく目が覚めるとか、最近自宅前の工事が始まってうるさくて眠れないなど。
職場で嫌なことがあったり、失恋して精神的に落ち込んで眠れないということもあります。
アルコールの摂り過ぎやコーヒーなどのカフェインを含む飲み物の摂り過ぎで眠れないなども不眠の要因ですね。
これらは時間がたつことによって慣れて気にならなくなったり、原因であることを取り除くことによって改善できるものです。
不眠症について
不眠症は次の条件をすべて満たす場合をいいます。
条件その1
- なかなか寝付けない(入眠障害)
- 夜中に目が覚めてすぐに寝付けない、何度も目が覚めてしまう(中途覚醒)
- ぐっすり眠れない。眠った気がしない。朝疲れが残っている(熟眠障害)
- 思っていたよりも早く目が覚めてしまう(早朝覚醒)
これらの4つのうち、いずれか1つでもあてはまる場合
条件その2
条件その1のような不眠の症状による不調が週に2回以上あって、それが1か月以上続いている場合
条件その3
- 不眠の症状に対して苦痛を感じている
- 生活上で問題がある
- 仕事などに支障が出ている
など、どれかが当てはまる場合
条件が3つとも満たされず、どれか1つだけとか、2つだけとかの場合は「不眠」となります。
不眠症の原因
不眠症になるのには、原因があるはずです。
自分の睡眠に対する悩みを解消するためには、不眠になった原因をよく知っておく必要があります。
何が原因だったのかがわからなければ、解決する方法も見つかりません。
思い当たることはありますか?
原因は1つだけではないかもしれませんね。
環境や自分の行動によるもの(慢性的なものではなく突発的なもの)
- 騒音
- 寝る前までテレビやパソコンを見ていた
- カフェインの多い飲物の摂り過ぎ
- アルコールの摂り過ぎ
- 暑さや寒さ
- 体調の不調(風邪をひいた、身体の痛みやかゆみが気になったなど)
- 精神的にショックなことがあった
これらの原因は何日間か睡眠不足にはなるかもしれませんが、原因が取り除かれることで解消されることがほとんどです。
精神的な不安やストレスによるもの
心配事が長期にわたって続くと、寝る前に考えすぎてなかなか寝付けないということになってしまいます。
または、イライラした気持ちやストレスが解消されないまま生活を続けていると知らないうちに眠りが浅くなったりして、熟睡できないことにもなってしまいます。
肩こりや病気など健康面の不調によるもの
病気による気分の悪さや治療中の副作用などで眠れないことは多いですね。
また見過ごしがちなのが肩こりです。
軽い症状の場合はそれほど気にならないと思いますが、程度が重くなってくると夜眠れなくなることもあります。
これらの健康面での問題がある場合は、医師に相談したり、適切なお薬を使う、睡眠薬などに頼ることも考えましょう。
加齢によるもの
高齢になると、慢性的な睡眠の悩みが増えます。
寝つきが悪い、朝早くに目が覚めるということも多いでしょう。
若い頃は多少大きな音がしても一度寝たらなかなか目を覚まさないというくらい爆睡して、眠りも深いものですが、年齢が高くなると熟睡できなくなってきます。
熟睡していたとしても自分自身が感じる睡眠に対する満足度が低くなるようです。
夜中に目が覚めやすいという理由もあります。
トイレが近いとか、何か持病などがあって、その痛みでちょくちょく目が覚めてしまうということです。
睡眠を促す働きのある「メラトニン」というホルモンの分泌量が若い人に比べて少なくなるので眠りにくくなってしまいます。
女性特有の理由によるもの
生理前後であるとか、妊娠や出産といった特別な時期には睡眠がしっかりと摂れないこともあります。
閉経によって顔のほてりが強くなったり、イライラしたり、特にどこが悪いというわけではないのに気持ちよく睡眠がとれないということも出てきます。
自分の睡眠に関する悩みがただの不眠なのか、それとも不眠症という病気になってしまっているのか、まずはよく知ることからですね。
眠れないから睡眠薬というように安易に考えるのではなく、できれば原因になった部分から見直して自然の生活の中で改善していけたら理想的です。
それでもなかなか思うようにいかないときは医療機関を受診してみることもおすすめします。
睡眠が満足にとれないということは、うつ病などもそうですが、様々な健康被害につながりますし、生活にも悪影響を及ぼします。
まずは自分のことをよく知る所からですね。
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