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花粉症の根本的治療「減感作療法」と「舌下減感作療法」について

      2017/05/10

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花粉症は一度発症してしまうと、つらい症状とつき合っていかなくてはならない。

そう思われることが多いです。

ですので、風邪によく似た症状が次々と出てきても「これは花粉症じゃない、風邪なんだ」と思い込もうとしたくなる気持ちもわかります。

鼻水や目のかゆみなど、出てきた症状についてはそれぞれの症状に対応した治療を行うのが一般的です。

しかし、花粉症にも根本的な治療があることをご存じだったでしょうか?

今回は花粉症の治療に行われる根本的治療である「減感作療法」と「舌下減感作療法」についてお話しします。

 

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根本的治療について

根本的治療とは、その症状だけでなく、病気自体を治すものです。

減感作療法

これは、花粉症を引き起こすもとになる花粉などの抗原(アレルゲン)のエキスを、少しずつ時間をかけて身体の中に注射して慣れさせていき、後々アレルギーが起こらないように体質改善をしていく治療法です。

一年のうちで花粉症のつらい症状が出るのは何か月かです。

その症状が出た症状に対する治療(対症療法)のみで軽減される場合は、この治療法を受けるのはどうかと思います。

それは、この治療法が長期間かかるということと、通院を続けていくのに根気が必要だからです。

効果について

医療の進歩につれて、治療効果もあがり、60~70%ぐらいの成功率です。

治療の流れとは

週1~2回、毎回1~2本の注射を2か月~半年続けてうちます。

その後は、月に1~2本の注射を数年にわたってうちます。

中のエキスの濃度は薄いものから始めて、少しずつ濃くしていきます。

途中で、花粉症の諸症状が消えて治ったように思えても最低2~3年は続けます。

 

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メリットとデメリット

メリットは、治療が成功すれば、今までのつらい症状がなくなるので、薬を使わなくても快適な生活が送れるということです。

女性の場合は妊娠・出産などのときに薬の副作用で悩むことになるのを考えたらとてもありがたい治療法です。

デメリットは、治療期間が長く、治療に通院しなくてはならないのが大変です。

そのうえ、この治療法を行っている医療機関が近くにあればいいですが、ない場合は通院が大変になります。

それと治療は注射で行いますので痛みがあります。

自分の症状の辛さと治療のデメリットを比べて、それでもなお受けたい場合は医療機関で相談してみましょう。

舌下減感作療法

減感作療法を注射でなく、舌下投与(舌の下にアレルゲンになるエキスを入れて上げる)することで体質改善を目的とする方法です。

スギ花粉症の場合の治療法です。(最近はダニに対してのアレルギー治療にも使われるようになりました。)

スギ花粉症の治療に使われるお薬の名前は「シダトレン」と言います。

舌下に投与することのメリットは、注射による痛みがないことと、何度も通院しなくてもいいということです。

最初こそ、病院を受診して投与してもらいますが、その後は自宅でできるのでとても有り難い治療法ですよね。

効果について

皮下注射で行う治療に比べて、多少は効果が落ちます。

完全に治るのは20%くらいですが、症状が軽くなった場合を含めると80%ほどの人に有効でした。

治療の流れとは

アレルギーのもととなる花粉を抽出した液(薬)を舌下(舌の下)に落とします。

そのままで2分間じっとしてその後飲み込みます。

この状態はたまった唾を飲み込んでしまいそうになるので、パンくずなどを舌の下において薬をしみこませる方法がいいですね。

最初の2週間で量を増やしていき、3週目からは毎日舌下投与します。

1回目だけは医療機関で行いますが、2回目からは自宅で行えます。

スギ花粉に対する治療では、スギ花粉が飛散する時期に行うことは避けるため、1~5月には治療開始できないです。

詳しくは医療機関に問い合わせて頂くのがいいかと思います。

通院の頻度は?

毎日の通院は必要ないものの、定期的な通院が必要です。

それは安全に治療ができているか、副作用はないかを確認するためです。

2週間に1度程度の通院から1か月に1度の通院へと移行していきます。

2014年に新しい治療法として広まりましたので、1年は新薬扱いで、2週間分の処方しか叶いませんでしたが、2016年の今はその期間も明けましたので、1か月分のお薬を処方してもらえるようになっています。

それによって、通院の頻度も少なくて済むようになっています。

詳しくはかかっている医療機関に問い合わせてもらうのがいいです。

治療期間は?

注射で行う方法と同じで、長期間続けていくことが必要です。

最初の2年ほどの治療で効果を確認し、効果があると確認された場合は合計4~5年くらいの治療が続きます。

なぜ、舌下から投与するのか?

あごの下のリンパ節に薬のエキスが届きやすくするためです。

このリンパ節はアレルギー反応にとても関係の深い免疫機能があることも舌下投与する理由です。

気になる治療費

最初の血液検査に5000円~6000円程度かかるかもしれませんが、その後は月3000円程度ですむようです。

これも医療機関によって異なりますので大体の目安と考えて頂ければいいかなと思います。

花粉症に悩まされない毎日を手にいれるために

一年の特定の時期になると悩まされる花粉症の諸症状。

これが完全に治ると思えば魅力的な治療法ですね。

しかし、これは100%の花粉症の患者さんに効果があるという訳ではないこと、普段の症状が軽い場合は適応されないこともあるということを知っておいてください。

対症療法で日々の生活が問題なく送れるようならば、それで済む場合もあります。

自分に合った治療法を見つけられるといいですね。

 

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花粉症とはどんな病気なの?基本的な症状は何?

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[記事公開日]2016/10/22
[最終更新日]2017/05/10

 - 花粉症