血圧のせいで頭が痛いとなると、「高血圧」を連想してしまうことが多いのではないでしょうか?
確かに、頭痛と血圧とは密接な関係があります。
しかし、実は「低血圧」の場合にも頭痛が出るんです。
今回は、血圧と頭痛の関係についてお話しします。
目次
■血圧で頭痛が起こるしくみ
血圧が高かったり、低かったりすることで頭痛が起こることをご存じでしたか?
正しい血圧の値を知っていますか?
血圧と頭痛の関係をお話しする前に、正しい正常血圧の値を知っていますか?
血圧は、心臓がポンプの役目をして、血液を血管に流れさせるときの圧力で血管の壁を押す力のことです。
血圧の目標値は診察室では140/90mmHg未満、家庭では135/85mmHg未満
なぜ、値が違うのでしょうか?
これは、病院や医療機関、人前で血圧を測定すると、どうしても高くなってしまうからです。
私もたくさんの患者さんを職場で見てきました。
血圧の気になる患者さんが、自宅で測った値をメモしてきた内容に比べると、診察室で測った値は必ず高くなっていました。
「おかしいな?家ではそんなに高くないのに・・・・。」
そうつぶやかれている場面を多くみてきました。
人前やドクターの前ではドキドキしてしまうのかもしれませんね。
このように、ちょっとした気持ちの変化や環境の変化(暑さや寒さ、身体を動かすなど)でも血圧は変動してしまいます。
ですので、正常値から1~2回外れたからと言って、「高血圧」「低血圧」だという訳ではありません。
安静にしている状態で慢性的に正常値から外れている場合を「高血圧」「低血圧」とみます。
高血圧の場合
●頭痛が起こるとどうなる?
血圧が高くても。自覚症状がない人は大勢います。
普段は何事もなく生活していたり、元気で仕事をしていて、たまたま受けた健康診断で血圧が高めだと言われて気づくこともあるようです。
ですので、頭痛がするから、
(もしかしたら、血圧が高いのかも?)
と思うことは少ないと思います。
実際に、血圧が高いからと言って、必ず頭痛がする訳でもありません。
一般的に頭痛が起こるメカニズムは、何かの原因によって脳の血管が拡がり、それが周囲の神経を刺激して起こることが多いです。
しかし、高血圧の場合は、少し事情が違ってきます。
脳には血液の流れを正常にとうとする働きが備わっています。
血圧が高くなったとしても、脳の血管を流れる血液の流れには変化は起こらないようになっています。
だとしたら、頭痛が起こるってことは・・・・。
重大な病気が潜んでいる可能性があります。
そう思うと少し怖いですよね。
血圧が高い人が後頭部に強い痛みを感じたり、頭全体に激しい痛みと吐き気が起こったりした場合は、脳の中に何かしら症状が起こっている可能性があります。
脳出血や脳梗塞、くも膜下出血など、どれも重大なものです。
場合によっては命の危険にも及ぶことだってあります。
普段から自分の血圧の状態を知っておくことは大切です。
健康診断だけでなく、行政機関(市役所や役場など)、医療機関などに行くと無料で血圧を測れるような場所があります。
ときには銭湯や宿泊施設にも設置してあることもあります。
こまめに測って、自分のいつもの血圧を意識しておくといいですね。
自分の血圧が高めだと自覚がある方は特に注意が必要です。
家庭に自分専用の血圧計を持っておくことをおすすめします。
毎日朝晩など、一日2回ぐらいつけておくと自分の血圧の変動にも気づけるので、頭痛がしたときなど、素早い対応ができるかもしれません。
●対処法は?
高血圧で起こる頭痛への対処法となると、やはり「高血圧」を治すことが重要です。
日頃から自分の血圧を意識して、決められたお薬をきちんと飲むようにしてください。
周囲の人、特に家族には「血圧が高いこと」をしっかり伝えておくことも必要です。
そして、自分が万が一頭痛を訴えたときには、脳へのダメージがあることも告げておきましょう。
周囲は、高血圧と頭痛の関係性や危険性を知っておくことで、すぐに医療機関への受診をすすめてくれます。
また、緊急時には救急車を呼ぶということもやってくれるでしょう。
低血圧の場合
実は私は物凄い低血圧です。
上の値が100を切るのは当たり前で、80なんてときもあるくらいです。
下の値は50前後です。
低血圧の特徴ってどんなものでしょう?
- 立ちくらみ
- めまい
- 失神
- 全身倦怠感
などです。
私の場合ですが、朝起きたときに勢いよく飛び起きたらフラッと目まいがするとか、とりあえず、寝床から身体だけを起こしたものの、物凄くだるくてなかなか起き上がれない、次の行動に移れないという状態がありました。
●低血圧でなぜ頭痛が起こるの?
心臓から脳へ血液を送ろうとしたときに、その圧が弱いため、十分な血液の量が送れないのです。
そのために、血管を拡げて、もっと血液を脳へ送ってあげようとする働きが起こります。
この血管の拡がりによって、頭痛が起こるのではないかと言われています。
一緒に目まいや吐き気が起こることが多いです。
時間的には起き抜けや午前中に起こることが多いです。
●対処法は?
やはり、低血圧を治すことが最優先です。
その他には、血行をよくしてあげることが大切です。
寝る前のお風呂はゆっくり湯船につかり、首や肩の周りを温めてあげましょう。
食事では、良質のタンパク質を摂ることや温かいものを摂ることをおすすめします。
身体の全体の血行をよくすることで、低血圧の不快な症状を出さない生活を心がけましょう。
血圧と頭痛の関係によって、症状も対処法も違う
血圧に悩みを抱える場合、その症状の一つに「頭痛」が現れることがあります。
血圧が高いのと、低いのでは頭痛の出方が違います。
症状も違います。
正しい対処法を知っておくことが重要です。
一番大きな解決法は、血圧を正常値に保った生活を送ることです。
自分の日頃の血圧を知っておくことで、もしも頭痛が出たときの正しい行動をとれると思います。
頭痛とさよならできるそんな生活を目指しましょう。
あなたを悩ませる頭痛についてもっとしってほしい。
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