「乳がん」に使われるお薬は組み合わせにも
よりますが、数もたくさんあるんですよ。
一つ目の抗がん剤治療がすんでほっと一息
つく間もなく、次の治療が始まりました。
この抗がん剤もまた色々な副作用があって
私の生活は心も体も闘いの体制になって
いきました。
私が抗がん剤治療で、2番目に受けた
「アブラキサン」
というお薬の体験についてお話しします。
目次
■お薬の名前は「アブラキサン」
私の抗がん剤治療で2つ目に使われたのが
「アブラキサン」というお薬でした。
2つ目の抗がん剤はタキサン系
乳がん治療で、抗がん剤を2つ続けて
受けました。
一番最初の抗がん剤が「AC療法」と
呼ばれるもので、2つ目は
「アブラキサン」というお薬です。
これは「タキサン系」という種類の抗がん剤
で、最初のAC療法「アンスラサイクリン系」
とセットで、乳がんの治療に使われることが
多いと聞きます。
私が受けたアブラキサンは3年半前の時点では
まだ新しいお薬だったみたいです。
アブラキサンになった理由
「タキサン系」のお薬は他にもあるのに、
なぜアブラキサンなのですか?
と聞いたことがあります。
主治医がアブラキサンを私の治療に選んだ理由
は、私の乳がんの性質に関係していました。
私の乳がんは早期のものではなく、進行性の
ものです。
タイプは「トリプルネガティブ」という種類で
総合的に考えて将来的に臓器への遠隔転移を
考えない訳にはいかないと言われました。
これだけ聞くと酷い主治医だと思われるかも
しれません。
主治医は、私が看護師であったことを前提に、
医療従事者としての立場からも包み隠さず
何でも話してくださる方でした。
私も主治医のありのままのお考えを聞きた
かったので抵抗なく治療を受け入れることが
できました。
主治医の考えはこうです。
この新しいお薬で効果が出ることを期待して
います。
しかし万が一遠隔転移した場合のためにも
使えるお薬を残しておきたい。
転移はしないに越したことはありませんが
転移してしまうと、抗がん剤もエンドレス
になる可能性が高くなります。
経済的にも負担にならないように、先に
高いお薬を使いましょうということ
だったのです。
転移すると決めてしまうのはよいことでは
ありませんが先々の生活のことまで見据えて
治療計画をたててくださる主治医に感謝です。
私が治療に使ったアブラキサンの副作用と
他の「タキサン系」のお薬との違いを
書いてみたいと思います。
■アブラキサンの副作用
「アブラキサン」のお薬の副作用について
お話しします。
手足のしびれ(末梢神経障害)
手は指先の感覚がにぶく感じました。
ピリピリ、チクチクする感じもありました。
足先は痺れるというより力が入らない感じが
あり、歩く時の違和感がありました。
筋肉痛・関節痛
アブラキサンの点滴治療中に一番悩まされた
症状です。
階段を上がるときの膝の痛みが一番
ひどかったです。
背中や腰が筋肉痛になったかのように痛くて
寝返りをうちにくかったです。
このお薬もAC療法の時と同じように3週間を
1クールとして4クール行いました。
投与が進むにつれて、足の痛みがひどくなり
だるさと痛さで歩くこともままならなく
なっていきました。
必死に歩くのですが、足をひきずるように
しか進めなくて、家族と出かけてもついて
行くのがやっとで、何度も待ってもらい
ながら歩くという状態でした。
ひどい時は壁や手すりにつかまって歩きました。
骨髄抑制
血液に関する副作用になります。
AC療法に続きしっかり出ました。
脱毛
AC療法の時と同じで、しっかり副作用が
出ました。
吐き気・嘔吐
お薬AC療法でも現れました。
しかし、「アブラキサン」のときは、
私にはでませんでした。
発熱
この副作用は全く出ませんでした。
便秘
便秘については、お薬をもらったり食事で
繊維質をとるとか、水分を多めにとるなど
してしのぎました。
味覚障害
味覚障害については、甘さやしょっぱさが
よくわからず、食事がおいしく感じられ
ませんでした。
料理を作っても味覚がおかしい為いつもより
濃い目の味付けになったり、しょっぱい
料理になったりして、家族も大変だったと
思います。
これがなかなかよくならず、いつまでも
食事がまずく感じられました。
こんなんじゃ、元気になりたくても
なれませんよね。
■タキサン系お薬の比較
「アブラキサン」の他にもタキサン系の
お薬があります。
その違いについてお話しします。
薬の成分にアルコールが使われているか否か
私が聞いたタキサン系の抗がん剤は
●パクリタキセル
●ドセタキセル
●アブラキサン
の3つですが、私が受けたアブラキサンは
他の2つのお薬と大きく違う点があります。
それは、お薬の中にアルコールが使われて
いるか否かという点です。
私は、アルコールに弱い体質でしたので
アブラキサンの投与でよかったです。
他の2つのお薬はアルコールが使われて
います。
(正確には、このお薬を溶かすものに、
エタノールが添加されています。)
アブラキサンではないタキサン系のお薬を
使うと、お酒に酔ったような症状が出るので
治療後の車両の運転をやめるように言われ
ます。
高価である
私にとってはこれが一番の打撃でした。
一回のお会計が7万6千円ぐらいしました。
これを4クールです。
AC療法の時も一回で1万円は軽く超え
ましたが、比べ物になりません。
がん患者はお金がかかります。
私は乳がんになってからしばらくは医療費の
金銭感覚が麻痺していました。
思いつくだけの副作用や薬の特徴を書いて
きましたが、どのお薬を何クール使うか
というのは、あくまでドクターの考え方と
患者さんの病気の状態によって違います。
この情報が、少しでもあなたのお役に立つ
ことを願っています。
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最後までお読みいただき、ありがとうございます。
感想やご意見など、どんなささいなことでも気軽に
コメントくださいね。
私は今65歳ですが、一昨年乳癌が見つかり8月から昨年の2月まで2種類の抗がん剤投与を受けて昨年の4月に右胸全摘とリンパ節も摘出しました。2種類目の抗がん剤がアブラキサンでした。やはり手足のしびれがひどくてリリカを処方していただきましたが、めまいがひどく、あまり効果が無いので今は飲んでいません。手術から1年以上たっているのに手足のしびれ、関節の痛みは少しも良くなりません、目が覚めている間は24時間しびれていて、指先は針を刺したような痛みもあり、家事にも支障があります。定期検診のたびに先生に相談するのですが、稀なケースだと言われもしかしたら一生続くかも、とも言われました。ペインクリニックを受診してみてはとも言われました。この1年が一番つらい1年でした。これって副作用なのって思っています。慣れるしかないとも言われました。毎日がとてもつらいです。ガンのほうは1年検診でも問題なくホルモン剤を服用しています。長くなって申し訳ありません。私の他にも、こんなに長く痛み、しびれのある方がいらっしゃるのかと気になり投稿させて頂きました。
直子さん、はじめましておるりと申します。
コメントありがとうございます。
アブラキサンの副作用が1年以上経っているのにまだ
続いているとのこと・・・・・。
お辛いですね。
私の場合ですが、手足の指の針で刺したようなチクチクした
痛みと、階段を上り下りするときの膝の関節の痛みがひどくて
台所仕事のとき、仕事のとき、普通に生活の中で歩くのさえ
辛くて辛くて、たまりませんでした。
もちろん、人によって副作用の出方も出る期間も変わって
来ると思います。
直子さんの場合、お医者さまに
「慣れるしかない」
と伝えられたのですよね?
私も違う症状で自分の主治医に尋ねたときに
「それは、もとのようには戻りません。
その症状も乳がん患者だからこそなんですよ」
と言われたことがあります。
たぶん、それを受け入れて生きていくようにとの
意味だったのかもしれません。
私の気になる症状と直子さんのアブラキサンの副作用は
全然違うのですが、長い痛みやしびれ、生活の不便さは
本当につらいし、やる気も元気も奪っていきます。
私は他の方がどれくらい副作用が続いていらっしゃるのか
わからないので、何ともお答えできませんが、少しでも
痛みが軽くなるような方法が見つかればいいなと思って
います。
ペインクリニックは受診してみられましたか?
痛みに関する専門の機関ですので、相談してみられては
どうでしょうか?
何もお力になれずすみません。
生活が問題なく過ごせるようになることを願っています。
またお辛いこととかありましたら、遠慮なくコメントして
きてくださいね。
おるりより
おるりさん、初めてまして
私もおるりさんと同じ抗がん剤治療を行っています。現在AC療法で今週3回目投与予定です。副作用は、他の人からすれば軽いようでした。
3月から恐怖のアブラキサンが始まります。副作用の筋肉痛は、時間が経てば治まりそうですが、しびれと関節痛がしばらく残りそうなので、仕事が続けられるのか不安でネットを検索しまくってこちらにたどり着きました。
おるりさんの書いていらっしゃる事に同じ気持ちで泣きながら読ませていただきました。今まで、なんで私が乳癌なんだろう?いつまでも生きられるんだろう?とばかり考えて、どんどん暗くなっていました。が、おるりさんが治療して転移なく過ごされている事は、励みになりました!
私もまた元気に過ごせるように前向きに治療を受けようと思いました。
ありがとうございました(^o^)
badoさん、はじめまして。
おるりと申します。
コメントありがとうございます。
今AC療法中とのことで、身体は大丈夫ですか?
つらくありませんか?
私は、アブラキサンよりもAC療法のほうがつらくて、仕事になりませんでした。
吐き気がひどくて、息をしてもだるいし、胸のムカムカが治まりませんでした。
アブラキサンも歩くのがままならないほど、あちこちしびれて、関節痛に泣きながら歩いたり、
階段を上ったりしていました。
治療を受けている最中は身体の不調や、できないことが増えていく不安でどんどん気持ちが
落ちていくことばかりでした。
badoさんのように、(なぜ、私が?)と何度も思いました。
そして、治療が始まったばかりなのに、(いつまで生きられるのだろう)と
良くない事ばかり考えて、お布団に入ると頭まで布団をかぶって、声を押し殺して泣いていました。
でも、今は治療も一通り終えて、ホルモンのお薬と、定期検診だけになっています。
badoさんは、ご自分で前向きに頑張ろうと思われていて、私なんかよりずっと強いし、凄いなと思います。
私の経験で不安や心配になることもあるかもしれませんが、副作用は人それぞれです。
気持ちで負けないでほしいです。
そして一つ一つの治療を乗り越えられることを祈っています。
いつでもコメントくださいね。
応援しています。
おるりより。
私はタキソールでかなりしびれがありはんとしくるしんでいますなおるものなのでしょうか?
たむらさん、初めまして。
おるりと申します。
コメントありがとうございます。
タキサン系のお薬で治療を受けられたのですね。
辛い治療、お疲れ様です。
私と同じ「アブラキサン」でしょうか?
それとも、パクリタキセルかドセタキセルでしょうか?
しびれがおありなのですね。
私の場合の経験をお伝えする形になりますが、
ご了承くださいね。
私は、アブラキサンの点滴を3週ごとに4クール
行ないました。
その治療が終わったのが7月で、
歩くことにも支障をきたすようなしびれが続いたのは
冬くらいまでだったと思います。
(4年前のことなので、はっきりと覚えていなくてすみません。)
歩くのも足をひきずるような痛みとしびれが続き、
関節痛もひどく、一歩一歩顔をしかめながら前に進んでいました。
人の何倍もゆっくりした歩調でした。
結果から申し上げますが、
現在は、私はすっかりしびれもとれて、うそのように元気です。
歩くのはもちろん、走ることもできます。
副作用は人それぞれ現れ方が違いますので、
確実にいつよくなるとは申し上げられませんが、
タキサン系のお薬をやめてからしばらくたてば
しびれはなくなると思います。
半年から1年ぐらいで和らぐかと思います。
私の体験でしかお話しできずすみません。
必ずいつよくなると申し上げられませんが、
私は1年後にはしびれが軽減し、普通に歩けるように
なった記憶があります。
今、申し上げられることは、
無理をし過ぎず、思いつめない生活を送ってほしい
ということです。
私でご相談にのれることがあれば、
またコメント頂ければ嬉しく思います。
ゆっくりマイペースで生活してくださいね。