妊娠したかも?
と思ったら産婦人科を受診すると思います。
そこで妊娠が確定して晴れて妊婦さんですね。
赤ちゃんを出産するまでには、定期的な検診を受けて行くことが大切です。
検診など受けなくても時期が来れば赤ちゃんは生まれるかもしれません。
でも、妊婦検診はお母さんやお腹の赤ちゃんの健康状態を管理する重要な検診なのです。
今回は「妊婦検診」についてお話ししますね。
目次
■妊婦検診と通常の診察との違い
妊婦検診とは、お母さんとお腹の赤ちゃんの健康状態を定期的に管理することで、無事に出産できるように考えられている大切な場です。
妊婦検診は通常自費診療です。
保険がききません。
ですので、最初に妊娠の確認をしてもらって、母子手帳をもらうまでは多少費用がかかるかもしれません。
病院によって変わってきますが、一回の受診で大体5,000円~10,000円前後でしょうか?
妊婦検診を受けるときには、通常、公的助成金があります。母子手帳をもらうときに何枚かのチケットを一緒にもらえる自治体がほとんどです。
ですので最初は少し多めに診察代がかかると思っておいたほうがよさそうです。
同じ産婦人科の受診でも、妊婦検診目的でないときは保険診療になる場合がほとんどです。
保険がきいて診察代は安くなります。
この場合は、何らかの症状が気になっての受診だと思います。
妊婦さんは検診以外は診察してもらえない
というようなことはありません。
気になる症状があったら、受診されたほうがいいですね。
妊婦検診の回数と受診する間隔
妊婦検診の基本的な回数と間隔です。
- 妊娠初期から予定日を確定するまで
1~2週間に1回
- 予定日を決定する頃から23週まで
4週間に1回
- 24週から35週まで
2週間に1回
- 36週から分娩まで
1週間ごと
となります。
病院によっては、多少のずれもありますし、検診のときに何か気になることがあったり、短い間隔で経過を診ていきたいという内容であれば、この限りではありません。
検診内容について
(毎回行うこと)
- 体重測定
- 血圧測定
- 尿検査(尿糖、タンパク尿)
- 腹囲
- 子宮底長
- むくみ
- ドクターによる問診
- 超音波検査(エコー検査)・・・医療機関によって頻度が異なるかもしれません。
などの母子手帳への記入項目です。
(毎回ではないこと)
これは、妊婦検診のどこかで組み込まれます。
問診票記入
初診のときに書きます。
年齢、身長、体重(妊娠する前の体重になります。)、家族構成、家族や自分自身の病歴、結婚の有無、喫煙や飲酒の有無、里帰り出産の希望の有無、最終生理が始まった日、妊娠歴、分娩歴、アレルギーの有無、現在飲んでいる薬の有無、などが主な項目です。
血液検査
妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期など何回か行われます。
妊娠初期の血液検査はとても重要です。
- 血液型
- 赤血球、白血球、血小板の数
- B型肝炎
- C型肝炎
- 梅毒
- HIV(エイズの原因ウイルス)
- HTLV(白血病を起こすウイルス)
- トキソプラズマ
- 風疹抗体
- 不規則抗体
- 血糖値
- 貧血
妊娠中期や後期には
- 赤血球、白血球、血小板の数
- 血糖値
- 貧血
の血液検査が行われます。
子宮頸がん検査
クラミジア検査
この2つは妊娠初期に、行われることが多いです。
子宮頸管長
これは、妊娠中期ぐらいから測ることが多く、膣からみるエコー検査でわかります。
通常は40mm前後ですが30mmより短くなると早産の危険性が高まりますので安静もしくは入院になったりすることもあります。
B群溶連菌(GBS)検査
エコー検査の豆知識
妊婦検診のときに必ずと言っていいほど行われるエコー検査ですが、知っておくと役に立つことをお話ししますね。
最近は立ち合い出産どころか、妊婦検診にも付き添ってくれるお父さんが増えてきましたね。
付き添ってきたはいいけど、赤ちゃんの画像を見せてもらえなかったなんてこともありますよね。
妊娠の週数によって、赤ちゃんの画像の見え方が変わってくるのは当たり前ですが、下から(膣の方から)診るエコーとお腹の上で診るエコーにも適した週数があるんです。
妊婦さんにもよりますが、12週ぐらいまでは下から診るエコーの方が赤ちゃんがはっきり見えやすく、12週以降はお腹の上から診るエコーの方が赤ちゃんの全体を確認しやすいようです。
産婦人科によっては、赤ちゃんのお父さんがエコーを一緒に見たいときに許可してくれるところもあります。
そんなときに奥様の妊娠週数があまりにも早すぎると、下からのエコー画像になることが多いので、部屋に入れてもらえないかもしれません。
奥様が母子手帳をもらって初めての検診
の次の検診ぐらいから赤ちゃんのエコーを一緒に見られる可能性がありますよ。
もし希望がある場合は前もって、問い合わせるか、受付などで聞くか、奥様が診察室に入ってドクターと話したときに
「主人も赤ちゃんのエコーをみたいそうなんですが、だいじょうぶですか?」
と尋ねてみてはどうでしょうか?
もらった写真を見ても嬉しいと思いますが、実際に赤ちゃんが動いている様子を見れたら感激もひとしおですよね。
■妊婦検診はなぜ必要なの?
妊娠すれば、だまっていても時期がくればお腹も大きくなっていき、陣痛が始まれば出産という流れになっていきます。
それなのに、なぜ、お産のときだけ病院にかかるというのではなく、細かく区切られた期間で検診を受ける必要があるのでしょうか?
妊娠は病気ではないが安全でもない
妊娠は病気じゃない。
そうです、その通りです。
では、安全なのかと言いますと、
流産や早産、合併症、感染症など様々な危険が潜んでいます。
ほとんどの妊婦さんは何事もなく出産を迎えます。
しかし、そうでない妊婦さんがいるのも事実です。
妊婦検診は、お産に伴う危険や心配事を少しでもなくして、心身共に健康な状態で出産を迎えてもらうためのものだと思います。
妊娠時期の早いうちから心配な症状や気をつけた方がよいことがわかれば、それに向けての対処ができます。
危険な状態を早いうちに回避できるかもしれないのです。
そのためにも定期的な検診は重大な役割を担っているのです。
妊娠中の不安や悩みを解消できる場
妊婦検診の場は、お産に詳しいプロの話を聞ける場でもあります。
産婦人科のドクターはじめ、助産師さん、医療スタッフなど、
「妊娠」「出産」のことに詳しいプロに自分の不安や悩みを聞いてもらえる場でもあります。
妊婦検診というと、たいていは身体の状態の検診だけだと思われがちですが、前回の検診から気になった症状や、不安があったら、ドクターに相談してもいいと思います。
自分では大きな悩みであったことも、相談してみたら、心配いらないことだったという結果になるかもしれませんし、
逆に、これは普通だと思っていたことが、ドクターから
「気になるから、次回は1週間で来てみて」
と言われるかもしれません。
あなたが、自分と赤ちゃんに向き合って、妊娠生活を送っているからこその悩みも出てくるのだと思います。
不安は、一人でため込まないで、相談できるといいですね。
核家族化してきている現代では、ちょっとしたことも相談できず、悪い方に悪い方にと考えて落ち込んでしまうこともあると思います。
妊婦検診は赤ちゃんの成長を確認できる場でもあり、心配な悩みを解消できる場でもあると思います。
妊婦検診は毎回しっかり受けましょうね。
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