最近、下着につくおりものの色が気になる。
においだって、これが普通なのかどうかもわからない。
人には聞きづらいし・・・・病気ってわけでもないのに病院にかかるのもなあ。
女性に多い悩みは、なかなか人に聞けないことが多いですよね。
中でも「おりもの」に関する悩みは他人と比べることもできませんね。
おりものは生理のある女性であれば普通にでるものと、病気が隠れているケースがあります。
今回は「おりもの」についてお話しします。
今、この記事を読んでくださっているということは・・・・
あなたは今現在、
おりものが多い、においが気になる、普段と違うおりものが出た、色がついている。
などの症状があるのではないですか?
女性にとってデリケートな部分の悩みですので、友達や家族にも相談できず、一人で悩んでいませんか?
私と一緒におりものについて知識を増やしてみませんか?
この記事を読んだ後のあなたが、読む前と違って不安が少なくなると嬉しいです。
■おりものの正体
おりものを悪者のように思っていませんか?
おりものには、身体の状態を表してくれるサインがあります。
おりものに対するイメージと不安
あなたは、おりものに対してどんなイメージをお持ちですか?
- 下着に付いてしまうので不快。
- においが気になる。時には、そばにいる友人にもにおうのではないかと不安になる。
- 色や量が正常なのかわからない。
- どうしてこんなものがあるのかわからない。じゃまなもの。
などでしょうか?
他にもイメージがあるかもしれませんが、全体的に見ていいイメージよりも、悪いイメージのほうが多いような気がします。
かくいう私も、おりものが多いので(他人と比べられないので、たぶんですが)
おりものなんてなければいいのに
と思うことが度々ありました。
意識したのは子供を産んで、かなり経ってからですが、そこからは「おりものシート」を手放せない毎日でした。
生理のときはナプキン、それ以外はおりものシート、と下着に何かしらつけていないと不安でならない日々を送ってきました。
間違っても
「おりものがあって、嬉しい」
などと喜んだ記憶はないです。
では、そんなにおりものは悪いやつなのでしょうか?あなたや私にとって、必要ない、じゃまなものなのでしょうか?
どうしておりものが出るの?
おりものは、子宮や膣など女性器からの分泌物とそこからはがれた古い細胞などが混ざったものです。
身体から汗が出るように、異常でもなんでもなく、おりものが出ること自体は普通のことです。
普通は無色透明から白っぽく少し粘り気があります。これが生理前や排卵前後には量が増えます。少しにおいがあるかもしれませんが、普段はにおいはあまりありません。
おりものは、あまりいいイメージを持たれませんが、あなたの身体の健康を保つために重要な役割をもっているんです。
(おりものの大切なはたらき)
ひとつは自浄作用で、細菌が膣内で繁殖するのを防ぐ役割。おりものの働きで膣の中はpH4.5~5.0の弱酸性で保たれており、デーテルライン桿菌という「善玉菌」が大腸菌やカンジダ真菌の増殖を防いでいます。
また、排卵期に受精を助ける役割も持っています。精子をおりもので包み込むことで、卵子までの移動をサポートしてくれます。
これに付け加えますと、
SEXのときに潤いを与えることで滑りやすくします。おりものが不足するとSEXのときに痛みを感じることがあります。
このことから、おりものって、女性の身体にとってはなくてはならないものだということがわかります。
(おりものの量)
おりものの量は年齢によって変わってきます。
おりものは卵胞ホルモンと大きく関係していて、初潮が始まると分泌が始まり、20歳前後の卵胞ホルモンピーク時に一番多くなります。そして卵胞ホルモンの分泌が低下していく更年期が近づくと減っていくのです。
もう一つ生理周期によっても変わってきます。
上の図を参考にしていただきたいのですが、
生理直前にはおりものの量が増える時期であるとともに、粘液に少量の血液が混じることがあるので、褐色のおりものが出ます。臭いが強くなることもあります。
生理が終わるとサラッとしたおりものに変わります。
その後、排卵期にかけて卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され量も増えていきます。排卵期がおりもののピークで量も多くなります。
この時期のおりものは精子を包み込んで卵子までたどり着けるように守ってくれる働きがあるので、透明なゼリー状になります。
排卵が終わると黄体ホルモンの分泌が多くなります。この頃にはおりものの量も減って色も白っぽくなるのです。
おりものには働きや意味があるだけでなく、自分の身体の周期を教えてくれる役目もあるのです。
いつもと違うおりものが出たら
年齢や生理周期によって、おりものの量が変わることはお話ししました。
ではそれ以外に、
いつもと違うな?
と感じたらどうすればいいのでしょうか?
おりものの色やにおいや特徴によっては病気が隠れている可能性があります。
おりものにも異常が出る病気を紹介します。
■おりものと病気の関係
おりものは、病気にかかっていることを示している場合があります。
健康な時のおりものの状態
色は透明か乳白色、クリーム色ぐらいは正常範囲です。
においについては基本的にはほぼ無臭です。おりものの成分が多少酸性であるため、酸っぱいにおいがすることもあるかもしれません。生理前には血液が混じるために少し強い臭いがするかもしれませんが、心配ありません。
おりものの状態や色によって考えられる病気
ピンクや茶色のおりもの
血液が混じっているためにこのような色になります。
不正出血があるということですので、婦人科の受診がのぞまれます。
- 子宮がん
- クラミジア頸管炎
- 子宮頸管ポリープ
水っぽく量が多い
- クラミジア頸管炎
- 胃腸の不調
ヨーグルト状で白くボソボソしている
- カンジダ膣炎(痒みを伴うこともある)
膿のような黄色や黄緑色
- 淋菌感染症
- 大腸菌
腐ったような悪臭
- トリコモナス膣炎(黄色い泡立ったおりものが出ることもある)
- 膣内の雑菌が繁殖している
- 膣内の異物
■日常生活で気をつけたいこと
おりもののことで、日常生活の中で気をつけてほしいことがあります。
清潔に保つ
陰部のにおいは、毛についた雑菌が繁殖して起こることがあります。
おりもの自体にはあまり臭いはないのですが、汗でむれたり、雑菌が繁殖することで強い臭いを放ちます。
ですので、清潔に保つことでおりものの臭いを気にしなくてすむようになります。
ストレスをためない
ストレスや体調不良によって女性ホルモンが乱れると膣内の善玉菌である「デーデルライン桿菌」が少なくなり、雑菌の繁殖を防げずに臭いの原因となります。
疲れたりストレスを感じたらゆっくり眠るなどして女性ホルモンが乱れない生活を心がけましょう。
抗生物質の服用が原因
風邪ひいたときなどに抗生物質を含むお薬を服用することでも臭いの原因を生み出してしまいます。
抗生物質には病原菌を抑えるとともに、善玉菌の働きを低下させてしまうこともあるのです。
抗生物質の服用をやめれば膣の中の環境も健康に戻ります。
洗いすぎはよくありません
臭いには個人差があります。
あまり気にし過ぎることもよくないですよ。
清潔にしようと思うあまり、ボディソープや石けんでごしごし洗いすぎると、おりものの自浄作用をじゃまして逆効果になることもあります。
デリケートな部分を洗うのなら、専用の石けんかぬるま湯で洗う程度にしましょう。
トイレのビデの過度な使用も控えたほうがいいです。
おりものは、女性である私たちの身体を色んな細菌から守ってくれ、妊娠しやすいようなしくみを作ってくれる正義の味方のようなものです。
正しくおつきあいして、身体のリズムを知るための方法としても身近に感じてもらえればと思います。
それでもなお不安や疑問があれば、婦人科で診てもらってくださいね。
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