「子宮がん」という言葉を聞いた事はありますか?
「乳がん」と同じく女性特有のがんだという認識をお持ちの方が多いのではないでしょうか?
厳密に言いますと、「乳がん」は男の人にも存在しますが、「子宮がん」は女性特有の病気です。
それでは、「子宮がん」には2種類あることをご存じでしたか?「子宮頸がん」と「子宮体がん」です。
「乳がん」は、がんの種類が分類法によっていくつもありますが、受ける検査は共通していることが多いです。しかし、「子宮がん」では、種類が2つあるように、検査も2通りあるのです。
私たちが一般的に「子宮がん検診」「婦人科検診」とよんでいるものは「子宮頸がん検査」になります。
では、もう一方の「子宮体がん検査」はどのような時に受ける検査なのでしょうか。また、どういう症状の人が受けると思われますか?
今回は、「子宮がん」の検査の一つである「子宮体がん検査」について説明したいと思います。
あなたも意外と知らなかったことがあるかもしれませんね。
目次
■子宮頸がんと子宮体がん
子宮がんには、「子宮頸がん」と「子宮体がん」の2つがあります。
この2つのがんについてお話しします。
子宮の構造による違い
上の図を見て頂ければおわかりかと思いますが、子宮には頸部と体部があり、がんの発生する場所によって、呼び方も変わるということです。
分かりやすく言いますと、子宮頸がんは子宮の入り口付近の検査を行いますし、子宮体がんは子宮の奥の方の検査を行います。
検査の違い
子宮頸がん検査は子宮の入り口を綿棒や、それに近い専用のブラシみたいな器具でこするだけで済みます。
痛みを感じる人はほとんどいませんし、あっという間に終わります。
子宮体がん検査は子宮の奥に専用のブラシみたいな器具や機械を入れなくてはならないので、患者さんによっては痛いと思う人もいらっしゃいます。
検査も細胞診という簡単な検査と組織診という詳しい検査では少し違ってきますので、細胞診を受けて、気になる結果が出た場合は組織診を受ける流れになることもあります。
症状や、最初に受診したときの状態によっては、最初から詳しい組織診の検査を行う場会もあります。
痛みは人それぞれ感じ方が違いますのでなんとも言えませんが、私が受けたときは、生理痛の少し思い感じでした。
確かに子宮の奥のほうに機械を入れて細胞をとる検査ですので、多少は痛いと思います。でも、時間がたてば痛みも薄れますので、必要以上に心配しないでくださいね。
検査を受けるときに緊張し過ぎて、貧血のようなスーッと血の気が引いた状態になったり、冷や汗が出て別の意味で気分が悪くなる方がいらっしゃいます。
これに検査の痛みが加わって
「子宮体がん検査」は痛い。怖い。
と必要以上に恐怖感を持つ人も出てくるのだと思います。
検査というものは、病気をしっかり調べるためにあるものですので、ドクターに従って、検査が必要な場合はきちんと受けましょう。
婦人科の検査はすべてとは言いませんが、出血を伴うものが多いため、検査後に出血があると心配になると思います。
しかし、ドクターからも説明があると思いますが、
検査後、少量の出血やおりもの程度の出血は2~3日で止まれば問題ないと思います。
検査から1週間以上も出血が続くとか、だんだん出血の量が増えてきていることがありましたら、検査結果を待って受診というのではなく、早めに受診した方がよいかもしれませんね。
それが、生理だったということもありますし、別の病気が隠れていたということもあります。
基本的に、検査の後に少量の出血はあるものです。
■子宮体がん検査は誰でも受ける必要があるのか
子宮体がんの検査は誰もが受けるべきなのでしょうか?
その必要があるのでしょうか?
こんな症状が出たら受けましょう
- 生理がいつもに比べてダラダラと長引く(目安は2週間以上)
- 生理の出血の量がいつもに比べて多すぎる
- 生理の出血が止まったり、続いたりを繰り返す
- 生理でないときに不正出血がある(心配のない出血もあります)
- 閉経前後の年齢で、生理が不順になってきていて、生理の出血なのかどうかわからない出血がある人
- 閉経した(もしくはそう思っていた)のに出血があった人
- 婦人科にてホルモン療法を行っている人
- 乳がんなどで、ホルモンのお薬を長い期間飲んでいる人
上記の症状は必ずしも「子宮体がん」を疑うものではありません。
しかし、子宮体部という場所の細胞をとって調べる必要があるため、子宮体がん検査を受ける流れになることもあります。
閉経前の女性で気になる症状が特にない人は
子宮体がん検査は子宮頸がん検査と違って、毎年定期的に受ける必要はありません。
何かしら気になる症状があった場合にはドクターに相談されると良いと思います。
そうは言っても、心配だわと思う方は、希望すれば受けることは可能だと思います。
検査は必要があるから受けるものです。
ドクターから必要がないと判断された場合は、定期的な子宮頸がん検査のみを受けて頂くことで問題ないと思われます。
病気に絶対大丈夫という言葉は存在しません。
素人である私たちが勝手に判断するのではなく、ドクターに相談しましょう。
婦人科のことは、女性同士でもなかなかたずねあったり、友達と話してみたりということができません。
それが余計に正しい知識から遠ざかる原因になりやすいと思います。
婦人科を受診するのは子供を出産した経験のある人でも、年配の方でも、若い方ならなおさら勇気がいることかもしれません。
でも、気になるけど放っておいて何かしらの病気が進行していたなんてことは絶対あってはなりません。
気になることは受診して、それで何でもないとわかれば、それが一番いいことだと思いませんか?
心からの安心を手にいれられるのですから。
不安や聞きたい事など何でもかまいません。コメント・メッセージください。