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乳がんの骨転移について考える

      2016/09/06

カフェのテラス席

今回は、乳がんの「骨転移」について再度お話ししたいと思います。

 

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■「乳がん」の遠隔転移の30%は骨への転移

乳がんからのがん細胞が血液の流れにのって、骨にたどり着き、そこで分裂・増殖して起こるものです。

「乳がん」からの骨転移は10年経ってからでも起こりうるので、長期的に検診を続けたり、気になる症状が出た時は病院を受診しましょう。

乳がんの場合は肘から先の腕、膝から下の脚の骨にはほとんど転移は起こりません。

痛みについて

  • 腰椎➞腰痛
  • 胸椎➞背中の痛み
  • 大腿骨➞股関節や太ももの痛み
  • 骨盤➞腰骨のあたりの痛み
  • 上腕骨➞腕の痛み

骨に転移していなくてもこのような痛みが出ることはあります。でも数日間、痛みが続いたり、だんだん痛みの度合いがひどくなっていくようなときは主治医に相談しましょう。

■骨転移を疑ったら考える検査

乳がんの骨転移については書いていますので、こちらも参考にしてください。

👇

乳がんと転移(骨転移とは?)
乳がんと転移(骨転移の検査と治療)

 

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■内蔵への転移ではないのに甘くみてはいけない理由

内臓への転移ではないと、何となくそんなに切羽詰まった気がしないかもしれません。

しかし、骨への転移は痛みや日常動作の制限を強いられるなど、生活の質が下がる原因にもなりかねません。

骨転移で心配なこと

「乳がん」になって、骨転移してしまうとどのような心配が考えられるのでしょうか。

まず、骨折しやすくなるということから、骨折による痛みが考えられます。骨折した部位によっては日常生活に支障をきたすことだってありうるのです。

骨折だけでなく、近くの神経を圧迫したりすることで痛み出たりしたや麻痺が出た場合も日常生活に影響が出ます。

「骨折」にしても、骨が通常よりも弱くもろくなっているため、少しの力で骨折しやすくなります。

転移した場所によって、気を付けることは違ってくると思いますが、転ばないようにとか、重い物を持たないようにとか、咳やくしゃみでも強い力がかかってしまうため、日常生活にかなり支障が出てくる転移の部位かもしれませんね。

骨のカルシウムが血液に流れ出すことで、血液の中のカルシウムの濃度が濃くなって、様々な症状が出てくることもあります。

それは

  • 便秘
  • 吐き気
  • 食欲がなくなる
  • 嘔吐
  • 疲労

などです。

生活のQOLを下げてしまう

立つとか座るとか走るとか普通の動作にすら慎重にならなくてはいけない。

  • 転んだことによって骨折するかもしれない。
  • 咳やくしゃみが出てそれで骨折するかもしれない。
  • 重い荷物を持ち続けていて骨折するかもしれない。

など毎日が心配の連続になるかもしれません。

がん細胞が転移して骨折した病気の部位はもとのように戻らないので、骨折や転移の症状が進むと生活の中で、痛みとは別に行動の制限がかかって、QOLが下がってしまうことになります。

内蔵への転移と違って、あまり予後という観点からはそれほど心配ないように思えるのですが、骨折によって、松葉づえになったり、車いすになったり、寝たきりになってしまうと辛い生活を送ることになってしまうので、辛いことです。

■骨転移に対する治療

治療は次の3つの観点から治療を行います。

1.通常の乳がんの治療

(全身療法)

全身にあるがん細胞を攻撃する「ホルモン療法」「抗がん剤治療」など。

(局所療法)

がんが発生した場所の手術や「放射線治療」など。

2.痛みをやわらげる治療(症状緩和)

「生活に直結する「痛み」を取り除く」という治療です。

(痛み止めの薬)引用

2016-02-07 (2)

(骨病変に対する手術)

  • 骨以外に転移がなくて、最初に発生した場所のがんが大きくなっていないとき
  • 骨を補強して骨折を予防するため

(放射線治療)

骨転移を起こした場所に放射線をかけることにより、がん細胞を減らします。それによって、痛みを減らしたり、骨折や脊髄圧迫の予防をします。

骨への治療

(骨吸収抑制剤ランマーク)

破骨細胞が必要以上に骨を破壊することを防いで、骨に転移したがん細胞の働きを抑えるお薬です。

ランマークは注射剤で、上腕、大腿、腹部に皮下注射で投与します。

■乳がんの骨転移の治療は様々

乳がんの骨転移は遠隔転移の中でも割合の多い転移部位です。

治療法もその患者さんの転移の状態や他の部位にも転移があるかどうかなどで変わってきます。

患者さんお一人お一人に応じた治療法は主治医とよく話し合って進めていかれることが望ましいと思います。

生活の質(QOL)を下げることなく、生活していくことが治療目的の一つです。

痛みが持続したり、強くなっていくと患者さん自身の気持ちも落ち込んでいき、精神的にも病んでしまいがちになります。

そのためにも生活上で負担のかからない生活を目指して、周囲や家族にも上手に甘えて骨折など、自分で気をつけられることは自分で意識して回避していきましょう。

(これくらいなら大丈夫だろう)という軽い気持ちではなく、ドクターから言われたことなどはしっかり守って治療と上手にお付き合いできたらいいですね。

 

不安や聞きたい事など何でもかまいません。コメント・メッセージください。

[記事公開日]2016/02/07
[最終更新日]2016/09/06

 - 乳がん